訪問支援のメリット‼<未就学児編①>

更新日:5月3日


今回は、保育所等訪問支援を就学前の段階でご利用いただくメリットについて考えてみたいと思います(^^♪


今まで保育所などに訪問し、お子さんに必要なアドバイスを重ねてきた作業療法士(OT)の松丸先生にお話を伺いました!


Q1「松丸先生は今まで、作業療法士(OT)として保育所や幼稚園を訪問し、お子さんの発達のアドバイスをされてきたということですが、今まで見てきたお子さんはどんな子たちですか?」


A1「多くがクラスメイトと一緒に活動したり遊んだりしているお子さんです。

医療機関を受診して診断されている方は少ないですが、身体的な障がいのあるお子さんや発達障がいの診断をされているお子さんも少数いらっしゃいました。

クラスで過ごす中、

  • 集団に合わせて動くことが難しい場面がある

  • お着替えなどの身の回りの動作にお手伝いが必要な時がある

  • 制作や運動で上手く体や手指を動かせない

  • お食事の道具を上手く扱えない

  • お友だちと一緒に遊べない

など、場面によって苦手さがあるお子さんが多かったです。」



Q2「そうですか。では、診断名を持たないお子さんの様子も見たりしていたのですね。

診断名があるか・ないかではなく、園で困りごとがあるか・ないかが訪問のポイントなのでしょうか?

また、年齢はどれくらいのお子さんが多いのですか?」


A2「はい。診断名を持たないお子さんの方が多かったです。おっしゃる通りで、診断名があるかないかではなく、園でお子さんが困っているケース、先生方がご対応に困っていたり悩んでいるケース、その両方のケースが訪問のポイントとなっています。

年齢は0歳児から5歳児の未就学児ですが、4、5歳児は比較的多いですね。」



Q3「4、5歳児の訪問が多いということですが、この時期は遊びも集団遊びになったり、他者との協調性が育っていく大切な時期ですよね。この時期に訪問支援のご利用が多いということは、やはり支援の必要性がより具体的に見えてくるということでしょうか?」


A3「はい。4、5歳児は自立が進み、協調性や適応力を身につける大切な年齢です。園生活や集団において、支援の必要性が具体的に見えてくる(顕在化しやすい)時期と言えますね。

また、一般的な健診は多くが3歳児までになります。それ以降はお子さんの様子を確認したり、相談できる機会が減ることも一因だと思います。

さらに、保護者は少しずつ就学を意識し始めるようになります。お子さんの発達や成長をより具体的に確認していく時期と重なるのでしょうね。」



Q4「なるほど。確かに出産後から続く定期健診は3歳までですね。そして6歳の就学を控えた時期でもあり、この頃のお子さんの発達をきちんと把握することって大切なのですね。

松丸先生が訪問を通して就学前のお子さんの発達支援に関わる中で、特に意識されていることってありますか?」


A4「はい。意識していることは2点あります。

一つ目は、一つの場面や園の様子だけで判断しないようにすること。お子さんはその時々で姿が変わっていきます。そのため、私が見た情報だけでなく、普段の園での様子やご自宅での様子も教えていただき、お子さんの姿を捉えるよう努めています。

二つ目は、得意な事や好きな事を確認すること。苦手な事や未熟な事に目が向けられがちですが、それだけでは介入することが難しいのです。出来る事と苦手な事の双方を確認して、個々に適したアドバイスやアプローチをするように意識しています。」



Q5「最後に、今までのご経験を踏まえ、成長発達の著しい就学前の時期に訪問支援を行う意義について、松丸先生が感じていることを教えてください。」


A5「はい。お子さんの発達には様々な要素が相互に影響し合っています。作業療法という視点だけではお子さんの全体像は捉えにくいため、情報を集めて多角的に捉えるよう努めています。その上で、訪問先の先生には成長につながる視点をお伝えするようにしています。

就学後は学習が多くなるので、そのための土台作りがとても大切であると感じています。

情緒が安定し、座ること、手先や道具を思うように使うこと、見ること、集中すること、などの土台ができていることが自信につながります。

就学前の時期の訪問支援の意義は、その後の土台作りのヒントや手助けであると考えています。」